皆さん、こんにちは!
スポワンKURE、サイクリングアンバサダーの斉藤です。
私は自転車で地域を盛り上げる活動をしているご縁で、広島県呉市豊町の地域おこし協力隊に就任させていただき、現在2年目を過ごさせていただいております。
元々私がこのような活動をするに至ったのは、自転車を通じて呉市の魅力に惹き込まれたからです。
呉周辺には瀬戸内の多島美を始めとする素晴らしいロケーションはもちろんのこと、
海軍や瀬戸内海航路を巡る歴史とエピソードが多く残っています。
そんな呉の魅力を多くの方に伝えたくて、サイクリング企画や観光ガイドをしています。
今回私が紹介するのは、呉市の南部にある倉橋島のサイクリング。
サイクリストによる、サイクリストのためのコースです。(笑)
呉市内から国道487号線を経由して、音戸(おんど)の瀬戸を渡ります。
音戸の瀬戸には2本の橋がかかっていますが、自転車で安全に通行するのは自歩道が整備されている「第二音戸大橋」がオススメです。
こちらが先頃、還暦(60周年)を迎えたばかりの元祖「音戸大橋」
昭和36年(1961年)の建設当時は、日本一のループ橋でした。
音戸大橋は新旧2つですが、こちらの小粋な「第三音戸(小)橋」も忘れてはいけません。
これは正式には「坪井広場横断歩道橋」といって、第二音戸大橋の音戸側にあるパーキングエリアにかかる歩道橋です。
デザインが旧音戸大橋を模しているところが、本当に小憎い演出ですね!
サイクリストによる、サイクリストのためのコース紹介ですが、
せっかくなので途中にある魅力的な場所・モノ・コトにも触れていきますね。
日本一短い定期航路として愛され続けてきた「音戸渡船」
地域の足としてだけでなく、旅人やサイクリストの旅情を大いにアゲてくれる存在でしたが、諸般の事情により現在は廃業されています。
たくさんの思い出をありがとうと言いたい。
音戸大橋の真下あたりにある「清盛塚」
音戸の瀬戸は、平清盛が切り拓いて航路にしたところ。
清盛によって町が発展したことに感謝を込めて、今も5年に一度「清盛祭」が開催されています。
駆け抜けるライドの時はスルーしがちな音戸の町並みですが、
足休めを兼ねて通ると雰囲気も良くてリフレッシュできますよ♪
知る人ぞ知る、「第四音戸(小)橋」がこちら。
音戸消防署の建物にかかる連絡橋ですが、こちらも音戸大橋を意識したデザインになっています。
こういう遊び心というか、地元愛大好きです。
さてさて、音戸の町並みでのんびりしすぎたので、ぼちぼちペースを上げて行こうと思います。
これから車が往来する本線から外れ、島の東側へ。
しばらく補給箇所が無いので、コンビニでしっかりと補給を済ませます。
<セブンイレブン安芸音戸畑店>
県道286号線(中大迫清田線)
車では用がない限り、まず通らない道です。
でもサイクリングとなれば話は別。
アップダウンはありますが、美しい島の風景に出会えます。
コロコロと変化するロケーションを楽しみながら、リズム良く駆け抜けていきます。
「自転車最高!」と全身で感じるひと時♪
室尾(むろお)地区を通り抜け、島の北岸から南岸へスイッチ。
広島県最南端の有人島、鹿島(かしま)へ向かいます。
鹿島への橋がかかる家老渡(かろうと)では、漁の網に使う浮きに東西のアニメキャラがびっしり描かれていて圧巻!
あなたの好きなキャラはいますか?
鹿島大橋を渡って、いよいよ広島県最南端の地へ。
ここに来た目的は、「鹿島の段々畑」
この看板が入口の目印。
手積みの石垣が美しい、鹿島の段々畑。
平地が少ない島で耕作地を増やすには、自然とこうするしか無かったとか。
この風景は、1998年に農林水産省主催の「第6回 美しい日本のむら景観コンテスト」 で農林水産大臣賞を受賞したそうですよ。
段々畑のピラミッドを後にして、再び倉橋島へ。
時間の流れから置き忘れられたような空間に癒されます。
小気味よいアップダウンが続く県道35号線(音戸倉橋線)を爽快に駆け抜けて桂浜(かつらがはま)へ。
ここは万葉集ゆかりの地。そして遣唐使船を建造したとも言われる場所です。
「長門の造船歴史館」では遣唐使船の歴史とともに、復元された実物大の遣唐使船を見ることができます。
月の名所、桂浜(かつらがはま)。
同じ日本の渚百選に選ばれている、有名な高知の桂浜(かつらはま)とは、
読み方に「が」が入るかどうかの違いですが、特に縁もゆかりも無さそうです。
何かご存知の方がいらっしゃったら、是非教えてくださいね。
ここでお昼になったので、カフェALPHAさんでランチをいただくことにしました。
桂浜に隣接した、絶景を眺めながら食事やお茶を楽しめるステキなお店です。
地元食材をふんだんに使ったランチや、海軍カレーもありますので、是非寄ってみてくださいね。
お腹がいっぱいになったら、ヒルクライムです。(何故?)
倉橋島最高峰、標高408mの火山(ひやま)
中世より瀬戸内海航路の要所であり、火を焚いて灯台の役目をしていた事からこの名がついたとか。
峠の分岐から約1.5㎞の登坂ですが、平均勾配が12%あるので、かなりの激坂です。
飯後に上るのはオススメできません。(笑)
自転車で上れるのは、上の駐車場まで。
ここから山道を歩いて登ります。
サイクリングシューズでは辛い。
せめてクリートカバーは必要ですね。
(※サイクリストならわかるネタ)
それでも最近山道が整備され直したらしく、
非常に歩きやすくなっていました。
看板も新品が随所に設置。
頑張ってるな〜、倉橋。
火山は東の峰と西の峰がありますが、
山頂と言えるのは高い方の西の峰。
てっぺんに大岩があり、鎖場で登ることができます。
遠く四国や山口県の周防大島、左手には先ほど訪れた鹿島が見えます。
360°の絶景は一見の価値あり。
ヒルクライム&トレッキングの疲れも吹き飛びます。
火山から一気にダウンヒル。
島を時計回りに北上します。
サイクリングに欠かせないのが甘味処♪(キッパリ!)
音戸町藤脇にある「住田屋製菓」
この辺を走る時には、個人的に絶対立ち寄るお店。 特にオススメなのは、レモンケーキです。
交通量の多い県道35号線を一気に駆け抜け、渡子(とのこ)の町並みへ。
この辺りを通ったことのある方は、白い砂山のような島をご覧になったことがあることでしょう。
これは三ツ子島と言って、メキシコ産の工業塩を輸入して貯蔵する場所。
日本の工業塩の75%をここで賄っているそうです。
太平洋戦争末期の呉空襲で、空母天城が大破着底した場所でもあります。
ひと言で言うと、「盛りだくさん」な場所ですね!
そしてこの渡子には、オサレなコーヒーショップもあるんです。
自家焙煎コーヒーのお店で、豆やコーヒーをテイクアウトできます。
晴れていれば、お庭のベンチでいただくことも。
ネット販売もありますよ♪
そんなこんなで、第二音戸大橋まで戻ってきましたが、
行きはスルーした「ひまねきテラス」に立ち寄り。
地元名物「ちりめん」を使ったアイスをいただきます。
ちりめんに染みた醤油が、バニラにいい感じで深みを加えてくれてます。
いかがでしたか?
音戸・倉橋を知ってる人も知らない人も、楽しめていただけたでしょうか?
あれもこれも紹介したくて詰め込んじゃいましたが、
まだまだたくさんの魅力がある地域。
皆さんも是非サイクリングで、何度も訪れてみてくださいね。
seaside café ALPHA(アルファ)
seaside café ALPHA(外部サイトへ)
場所:呉市倉橋町才ノ木576-7
TEL:0823-53-1311
SILK COFFEE ROASTERS
SILK COFFEE ROASTERS(外部サイトへ)
場所:呉市音戸町渡子1丁目15-4
TEL:TEL 050-7517-2133