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野呂山の麓に仙人が!? サイクリストが集まる謎のカフェ

2021.10.19

どうも!最近、呉冷麺にハマっている調査員Kです!

なぜかサイクリストが集まると噂の「仙人珈琲」があると聞いて川尻町に来ました…仙人!?

野呂山へ向かう「うぐいすライン」の途中に、クリーム色のお家が。

そう、ここが噂の「仙人珈琲」

お庭にはおしゃれなカフェスペースと可愛らしい車が…

間違いない!ここが噂の「仙人珈琲」

仙人:コンニチハ。

K:あっ、こんにちは!…仙人ですか!?

仙人:河邉です。

K:河邉仙人ですか!

河邉:仙人と呼ばれていますが、ただの珈琲屋です

K:ぜひ、お話を聞かせてください仙人!

「仙人珈琲」店内はオーガニックなインテリアが並ぶ、くつろぎの空間

仙人の趣味だという素敵なアンティーク家具のコレクション

まるで我が家に居るような落ち着くスペース…おや?

天井からロード自転車が!?

河邉:自転車は30代くらいの時にトライアスロンが倉橋島であって、その頃からぼちぼち友達が増えていって、自転車を始めました。どちらかというと私はツーリング系の方が多かったですね、レース系よりは。レースといえば1dayレースで、あの頃はグリーンピア三木ってところでやっていましたね。クラブチームで走ってたという感じです。

K:呉のサイクルイベントといえば「安芸灘とびしま海道 オレンジライド」がありますが、関わりがあるんですか?

河邉:オレンジライドは第1回目の大会の時に「YCSC」という安浦のサイクルスポーツクラブに入っていたんですけど、その時に主催者の方が来られたのかな。今回こういうイベントがあって90kmを走るという話で、目標は千人を集めるという話だったと思います。千人も来れば、ちゃんと統制のとれた人がコントロールしないと大変なことになるね。という話で、ウチがクラブチームで一応面倒をみようと。その後も大会を手伝うようになりました。

K:その関係でサイクリストの方が「仙人珈琲」にいらっしゃるんですね。

河邉:そうですね。私が広島の方のクラブにもいたので、色々な所からやって来てくれますね。「トップバイクさいき」というショップで一番最初に競技用の自転車を買って、そこの人とサイクリングとか色々なことをやっていたら、広島のクラブの人と関係ができましたね。「サイクルフォーラム」との交流とかね。あとは福山に「ケンズ」さんっていうサイクルチームもありますね。

K:広島は自転車のチームが多いんですか?

河邉:実業団のチームは多いと思いますよ。私は3年くらいしか在籍していなかったんですけど、「バイオガイア」という実業団に入っていました。その時に居た中山卓士っていうのが、今の「ヴィクトワール広島」のGMをやっていますよ。

K:「ヴィクトワール広島」ともつながりがあったんですね。

河邉:彼はその後、「宇都宮ブリッツェン」というプロのチームで走っていたんですが、広島でチームを作ろうやという話で盛り上がって、走れる人間を何人か集めて、「ヴィクトワール広島」を作りました。広島でやっと戦えるチームができたなっていう感じですね。

K:仙人はまだ自転車で走られているんですか?

河邉:遊び程度ですけどね(笑)。今ハマっているのはとびしま海道を通って、岡村港に行くんですよ。岡村の朝のフェリーに乗って今治に渡る。今治に渡って、向こうで観光しながらしまなみ海道を通って帰ってくるとかね。

K:今治まで行くんですか!?

河邉:サイクルパスを使ったら安く行けますよ。フェリーに自転車を乗せて、ちょっとした旅行気分ですね。四国にもよく行きます。フェリーの間は足を休めることができるので、またリフレッシュして走れるので良いですよ。走行距離は160kmくらいにはなりますね。走る人は1日で200kmくらいは普通に走りますよ。僕らは200kmは「たいぎいねぇ」ってなるんですけど。

K:なぜ珈琲店をやろうと?

河邉:最初はレストランをしようと思っていたんですけど、レストランとなると食材とか宣伝もしないといけないので人を雇うと大変だなぁと。ひとりでするとなると、焙煎はずっとしていたので、珈琲を売るだけじゃなくて飲めるようにと思って始めました。どっちみち私はレストランで修行したわけでもないし、大したものはできないんですけど、ケーキとかお菓子とかは自分で作っていますよ。

K:今さらですが、「仙人」と言われるようになったのはなぜですか?たしかに仙人っぽい格好をしていらっしゃいますが…。

河邉:格好は後付けですね(笑)。この服装は涼しいし、野草関係の知り合いが増えて自然とオーガニックな感じになりました。「仙人」と言われるようになったのは、昔サイクル仲間たちと廿日市に集合して、そこから岩国の山を通って山陰に抜けて、浜田まで行ってこっちの三坂峠で三次のとこまで上がって帰ってくるツアーをよくやっていたんです。夏には必ず浜田往復で200km。山の中に入ったら自販機さえないというところなので、しっかり携帯食を持っていたらいいんですけど、ない時はハンガーノック(極度の低血糖状態)になりそうになるので、そこらへんに生えている草を食べて補給していたら、仲間に「お前仙人みたいだな」って。

K:それは衝撃の光景ですね…。

河邉:フキとかカッポンは普通に食べられるんですよ、木の実とかもね。あそこに柿があったなとか、結局走りながら何を見ているかと言ったら、食べられるものを見ているんですよ。パンクしたら山道を自転車押して帰らないといけないし、遭難したらどうしようと思ってチェックしていました。普通は少し走ったらコンビニやお店があるから問題はないんですけど、山陰の島根とか山の方に行くと本当に何にもない(笑)。

K:命を守るために「仙人」になられたんですね…。

河邉:珈琲だけでなく野草にも詳しくなりましたよ。

K:「仙人珈琲」に来れば、この美味しい珈琲を飲みながら、自転車や野草の話を聞かせて頂けるんですね。

河邉:聞きたい人がいればね(笑)。


仙人珈琲

呉市川尻町久俊2丁目12−23

TEL 0823874151